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テクニカルノート

オープンフレームソレノイドの構造及び各部品の名称

構造及び各部品の名称

No. 名称 材料名及び記号 ※ 表面処理 ※
プランジャー 硫黄複合快削鋼鋼材 SUM24L フッ素系樹脂コート
プランジャーウケ 硫黄複合快削鋼鋼材 SUM24L 六価クロムフリー亜鉛
ヨーク クロムフリー電気亜鉛めっき鋼板 SECC
ヨークフタ 冷間圧延鋼板 SPCC 六価クロムフリー亜鉛
ボビン ポリブチレンテレフタレート樹脂 PBT
マグネットワイヤー ポリウレタン銅線 UEW
外装テープ 電気絶縁用ポリエステルフィルム粘着テープ
絶縁テープ 電気絶縁用ポリエステルフィルム粘着テープ
絶縁紙 ノーメックス絶縁紙
リード線 耐熱塩化ビニル電線 UL1007LF
半田
※この表の構造・材料及び表面処理は弊社標準品の仕様です。ご要望により各種仕様を用意していますのでご相談下さい。

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吸引力試験方法(分銅方式)

1、試験状態

ソレノイド水平姿勢 ソレノイド垂直姿勢

2、試験回路

試験回路

3、試験

(1) 環境 周囲温度20±2℃、相対湿度65±5%、気圧1013hPa。
但し、試験結果の判定に疑義を生じない場合は、
周囲温度20±15℃、相対湿度65±20%、気圧860~1060hPaの範囲内で試験してもよい。
(2) 項目 ① 吸引力:分銅負荷引き上げ方式
② 保持力:分銅負荷引き下げ方式
③ 残留吸着力:分銅負荷引き下げ方式
(3) 方法 ① ソレノイドを試験ストロークに固定。
② 直流安定化電源を試験電圧に設定。
③ スイッチを通電ON(300ms以上)にして、吸引した時(保持状態まで引ききる)の分銅の最大値を吸引力とする。
  但し、使用条件により通電ON時間が300ms以下の時は使用条件の時間で試験する。

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吸引時間試験方法

吸引時間の測定は、オシロスコープを使い、試験回路(下記2.)にて測定します。この時の電流波形(下記3.(3))により、スイッチONから可動鉄芯の移動完了までの吸引時間が測定できます。 この電流波形は、最初にコイルに電流が急激に流れようとすると、自己誘導により常にその変化に比例する逆起電力が誘起し電流は瞬間的に変化できず、波形のような過渡電気現象による電流増加になります。 電流が大きくなり吸引力が負荷を上回ると可動鉄芯が移動を開始します。 可動鉄芯が移動すると逆起電力により電流が減少します。可動鉄芯の移動が終わると再び電流は急激に増加します。

1、試験状態

ソレノイド水平姿勢 ソレノイド垂直姿勢

2、試験回路

試験回路

3、試験

   
(1) 環境 周囲温度20±2℃、相対湿度65±5%、気圧1013hPa。
但し、試験結果の判定に疑義を生じない場合は、
周囲温度20±15℃、相対湿度65±20%、気圧860~1060hPaの範囲内で試験してもよい。

(2) 方法

① ソレノイドを試験ストロークに固定。
② 直流安定化電源を試験電圧に設定。
③ スイッチを通電ONにし、オシロスコープの波形から吸引時間を読みとる。

(3) 電流波形

電流波形 Ta:プランジャー(可動鉄芯)移動開始時間
Tb:プランジャー(可動鉄芯)移動時間
T :吸引時間(スイッチONより可動鉄芯が
  指定ストロークまで吸引移動する時間)  

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復帰時間試験方法

1、試験状態

ソレノイド水平姿勢 ソレノイド垂直姿勢

2、試験回路

試験回路

3、試験

(1) 環境 周囲温度20±2℃、相対湿度65±5%、気圧1013hPa。
但し、試験結果の判定に疑義を生じない場合は、
周囲温度20±15℃、相対湿度65±20%、気圧860~1060hPaの範囲内で試験してもよい。
(2) 方法 ① ソレノイドを試験ストロークに固定。
② 直流安定化電源を試験電圧に設定。
③ 吸着状態からスイッチを通電OFFにし、
  プランジャーが復帰したときストッパーに衝突する振動をオシロスコープの波形から読みとる。
(3) 波形  
波形

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温度上昇測定方法

温度上昇の測定は一般には抵抗法と温度計法が用いられているが、
ソレノイドの温度上昇はコイルから発生する熱が外部にすぐに現れず、
内部から外部への温度傾斜がかなり大きくなるので温度計法では正確さを欠くことなる。
また、ソレノイドの温度上昇が主にコイルの抵抗による発熱であることから、
銅の抵抗温度係数(20℃時0.00393=1/254.5)を利用する抵抗法によって、測定する方法がとられています。

1、測定状態・測定回路

測定状態・測定回路

2、測定方法

① ソレノイドを測定台の上に乗せて2~3時間常温中に放置する。
② 上図の様に配線する。
③ 直流安定化電源を指定電圧にする。
④ パルス発生器の出力を指定の使用定格にする。
⑤ 初期抵抗値R1及び周囲温度t1を測定する。(通電前)
⑥ ソレノイドに通電し温度上昇中の抵抗値R2及び、周囲温度t2を飽和するまで測定する。

温度上昇値の計算

温度上昇値は次式により算出できます。

  θ = ( R2/R1 - 1 ) ( 234.5 + t1 ) - ( t2 - t1 )

  θ:温度上昇値 (K)   t1:通電前の周囲温度(℃)
  R1:通電前の抵抗(Ω)   t2:通電後の周囲温度(℃)
  R2:通電後の抵抗(Ω)  

ソレノイドの温度上昇特性

上記の測定及び計算をした結果により温度上昇値-通電時間の表にすると下表の様になります。

特性


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